バイヨン本尊仏の模刻の制作経過を報告します。
3月末に日本から指導に来られた矢野先生が戻られて以降,順調に仏像全面の加工が進みつつあり,顔や腕の外形が少しずつ露わになってきました。
グラインダーで溝状に切り込みを入れて,石材表面を少しずつ落としていますが,今回使用している砂岩が一般的なものよりもかなり堅いために,グラインダーのブレードはほぼ毎日新しいものに交換しなくてはならないほどです。
さらなる細部加工に入るにあたり,水平方向の型枠を制作しています。
三次元計測データより断面を原寸でおこしたものをベニヤ板にカーボンコピーで写します。それをジグゾーで切断して型枠にするのです。
実際にこうして作成した型枠が正確なものであるかどうかは,オリジナルの仏像で一枚ずつ確かめていきます。
型枠は最終的な形状から少し大きめのものも作り,荒削りから段階的に細部彫刻へと進んでいきます。(一)
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