シェムリアップ空港の離着陸がアンコール遺跡に与える影響調査

バイヨン中央塔の研究

早稲田大学理工学部前田研究室の協力のもと,日本国政府アンコール遺跡救済チームはバイヨン寺院において,シェムリアップ空港の離着陸時の衝撃がアンコール遺跡群にあたえる影響についての調査を行いました。本調査はアプサラ機構からの依頼により実施されることになりました。

 

これまでにもバイヨン寺院では中央塔を始めとして常時微振動に関する調査が実施され,アンコール遺跡群における塔状建築の安定性についての研究が行われていました。今回の調査はその延長で実施されたものですが,より精度の高い計測機器を必要としたために,バイヨン寺院の中央塔頂部の計測器等,既設の機器を交換して調査を実施することになりました。

また,寺院周辺の車両の交通が組石造建築に与える構造的な影響についても併せて調査が実施されました。


 

シェムリアップ空港における飛行機の離着陸時の影響については,以前より懸念されていましたが,今後より大型の飛行機の離発着が予定される可能性もあり,そうした是非を問う上でも重要な調査といえるでしょう。

 

収集されたデータは日本に持ち帰られ,調査結果の詳細な分析が行われる予定です。(一)

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