ベン・メアレア遺跡での測量と表採調査

過去にもベン・メアレア遺跡での調査について紹介しましたが、8月より遺跡群全域の測量調査を再開し、一ヶ月間ほど継続する予定です。

 

寺院中心部の測量については昨年からの継続調査で今回の調査で全てを完了することを目指しています。GPSとトータルステーションを利用した機械での測量と、地道に細部を採寸していく作業とを並行して進めています。また、ベン・メアレア寺院の周辺に位置する小規模な寺院もアプサラ機構による清掃や整備が進み、より細部にいたる調査ができるようになってきました。周辺のバライや土手などの土木遺構についても調査が求められるところですが、観光客が訪れる中心部を除いては未だ地雷が多く残存しており、慎重な踏査を強いられています。今年6月よりCMACによる地雷の撤去作業が再開されましたが、まだまだ主要な地区のみでも完全な撤去までは長い道のりです。

そうした中でも、遺跡群の周囲には土器や瓦などが集積した地域が認められており、当時の周辺環境を検討する上で貴重な痕跡となっています。今回の調査では、そうした散乱遺物の収集や小規模な発掘調査を併せて行う予定です。(一)

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