〇〇を食べて生きている~魚の授業3年目第6回~

三井物産環境基金による活動07_2016年10月~
こんにちは!
今回はバイヨン中学校での水環境授業最終回となる
第6回目の様子についてお届けします。
今回も授業の前に先生役として集まった4人の生徒たちと
シェムリアップ淡水魚研究所の佐藤さん、通訳のカンさんで
授業内容に関する打ち合わせからスタートしました。
どのように説明するか佐藤さんからお話を聞くと、
小さな先生となる4人の女の子たちはみな真剣にメモを取っていました。
授業中に使う絵を自分たちで描いたりもして、いざ本番の授業へ。
今回のテーマは「生き物のつながり」
授業の1番最初に小さな先生から
生徒たちへ出された質問は
「シェムリアップにトラはいますか?」
「カンボジアにトラはいますか?」
でした。
正解は’シェムリアップ州に今現在トラは生息していませんが、
モンドルキリ州とラタナキリ州にはトラが生息している’でした。
これらの地域はカンボジア東部に位置し、
手付かずの自然が多く、エコツーリズムで注目を集めているそうです。
用意したカンボジアの地図を使って、
モンドルキリ州・ラタナキリ州の場所を確認した後は
東南アジア最大の湖であるトレンサップ湖や
東南アジア最長の川であるメコン川の位置なども確認しました。
途中、生徒に前に出て答えてもらう場面もありました。
続いて、2番目の先生の出番。
生き物のつながりを話すために今回話に出されたのは
草、ネズミ、ヘビ、トラの4種類。
草は太陽の光を浴びて自分で栄養を作ったり、土の中にある栄養や水を吸って育ち…
ネズミは草を食べて大きくなり…ヘビはネズミを食べて大きくなり…
トラはヘビを食べて生きている…というように生き物は必ず何かを食べて生きている
という話を、打ち合わせのときにみんなで描いた絵を使いながら説明。
3人目の先生は生き物の個体数に関するお話を。
もし何らかの原因で草が今より増えたらどうなるか?
その答えは草を食べるネズミが増えてそのことにより草が少なくなるというもの。
それではネズミが増えるとどうなるか?
やっぱりネズミを食べるヘビが増えてそのことにより草が少なくなる。
ヘビが増えると、トラが増えるけれど、ヘビが少なくなる。
その先はどうなるの・・・?というと
1,2年も経てばトラも少なくなり、もとのつり合いがとれた状態に戻る。
これを図に表すと下のようになります。
このような話をスラスラと説明している姿は頼もしかったです。
この話には生徒たちへのあるメッセージが隠されています。
それは、トラはトラだけで生きていくことはできず、
ヘビ・ネズミ・草の存在があってこそ、生きていけるということです。
わたしたち人間も動物の命や自然の恵みをいただいて生きている。
自分たちだけで生きているわけではないということが生徒たちにも
伝わっていたらいいなあと考えながら話を聞いていました。
そして、いよいよ最後、4人目の先生の出番。
ここからは海の生き物たちのつながりを勉強する時間。
生徒たちに白い紙が配られ、以前生徒たちが川で捕った生き物のうち、
1番好きなものを描いてくださいとの指示が出され…
みんな思い思いに海の生き物たちを描き始めました。
どんな絵を描いているのか気になり、
生徒たちが絵を描いている様子を撮らせてもらいました。
絵を描いた後はその生き物が
ピラミッドのどのあたりに属するか考えて貼る時間。
迷いながら生徒たちが完成させたピラミッドがこちら…
この魚はもう少し上、こっちはもう少し下など
佐藤さんから少し訂正と解説がありながら…
貝やエビ、さらには海にも生えている草がなければ
魚もいなくなってしまうということを学習しました。
魚の授業は今回で最後ということでこれまでの学習内容を
いくつかクイズで確認をして3年目の魚の授業は終了となりました。
佐藤さん、カンさん、そして小さな先生たち、お疲れさまでした!!
教室での授業はこれで終わりになりますが、
実は次週トンレサップ湖での活動があります。
そちらの様子についても更新する予定ですので
ぜひチェックしてください。
豊田
このプロジェクトは、三井物産環境基金2014年度活動助成を受諾し、
(一財)国際開発センター(IDCJ)とJSTが共同で行っているものです。

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