こんにちは!
今回で聖心女子学院スタディーツアーの活動報告も最後になります。
【7月27日】
カンボジア体験学習もいよいよ今日が最終日になりました。
最後まで内容盛りだくさんのツアーです!
この日は朝からバイヨン寺院に向かいました。
バイヨン寺院ではJASAが行っている遺跡修復現場や寺院を見学します。
最初にチアさんの方からカンボジアの歴史を含めたアンコール時代の説明がありました。
遺跡を見るときには、その歴史的背景も知っているとさらに楽しく見学することができます!!
「こんな重い石をどうやって上まで積んだんだろう」
「彫刻を彫る時は下書きとかするのかな」
みんなで当時使われていた道具を実際にさわったりしながら
当時の人々の建設光景に思いをはせました。
次はいよいよ修復現場見学です。
普段は立ち入ることのできない貴重な場所を見学させていただきました。
生徒のみなさんは興味津々でプロであるチアさんに質問をしていました。
その後チアさんの解説によるバイヨン寺院ツアーが始まりました。
チアさんの解説はカンボジアの歴史や暮らしを織り交ぜてお話ししてくださるので
とってもおもしろく学ぶことができます。
「このレリーフは何を表しているんですか?」
みなさんチアさんに質問攻めです(笑)
でも知れば知るほどレリーフの絵が分かってきておもしろくなるんです!
生徒のみなさんもチアさんの解説を聞きながら
「これはきっと~してる様子だよ!」
「アンコールワットのレリーフとはまた絵が違う!」
と、たくさんの発見をされていました。
バイヨン寺院を楽しんだあとは
いよいよお待ちかねのオールドマーケットでのお買い物です!!
バスの中でクメール語の数字や値段を聞いたり
値切る簡単な言葉を覚えて、いざオールドマーケットに出陣!
1時間と時間は限られているけどみんないい買い物ができるかな...?
と思っていたら、1時間後たっくさんの
お土産と一緒に生徒さんたちが帰ってきました!!
お土産はお菓子やTシャツ、クロマーといった
カンボジアらしいものが大人気でした。
どれだけ値切ることができました!
値切りに失敗しちゃいました!
こんなかわいいもの買えました! など
バスの中では市場での話題で大いに盛り上がり、
お互いに買ったものを見せ合ったりしてガールズトークに花を咲かせました。
お昼ご飯の時には、これまでのカンボジアでの思い出や
感じたことなどを私に話してた生徒さんもいました。
さて、カンボジア体験学習最後の目的地
バンテアイ・スレイ遺跡と地雷博物館に向かいます!
バンテアイ・スレイはシェムリアップから少し離れた郊外にある遺跡です。
この遺跡はアンコールワットやバイヨン寺院と違って
赤色砂岩を使っているのが特徴です。
それは、時代が経つにつれ上質な灰色砂岩が少なくなったからだとも言われています。
また、バンテアイ・スレイはその建築方法も他と少し異なっています。
アンコールワットやバイヨン寺院の彫刻は
全て石が積み上げられたあとに彫られています。
一方バンテアイ・スレイは積み上げる前に彫刻が施されています。
また小さなナイフ等を使って彫られているので、とても繊細な彫刻が魅力的です。
彫刻されてから石を積み上げているのがよく分かりますね!
バンテアイ・スレイのデバータ(女神)はその美しさから
「東洋のモナリザ」とも言われています。
ここでもヒンドゥー教の神話に基づくレリーフが彫られています。
初めの頃は聞きなれない名前が出て分からないと言っていた生徒さんも
知識がいっぱいついてきたからなのか、レリーフを見て
「これシヴァ神じゃない?ヴィシュヌ神もいるよ!」と
いった会話が繰り広げられていました(笑)
特に神話のお話はみんな大好き!
チアさんのお話を興味津々で聞き入っていました。
最後に地雷博物館を見学しました。
ここはアキ・ラさんの地雷除去の活動を中心に
カンボジアの地雷に関するさまざなな展示があります。
エントランスを抜けると
実際に除去された本物の地雷が展示されていました。
地雷、特に対人地雷に関していえば
人を殺すためにはもともと作られていません。
地雷は敵の兵力を弱めることが目的なのです。
地雷を踏みけがをした兵士がいれば当然看護にあたる兵士がつきます。
そうして団体としての組織を少しずつ弱めていくのです。
また地雷は兵士だけでなく、多くの一般人をも傷付けました。
お年寄りかた小さな子供までが
地雷に気づかず踏んでしまい手や足、目を失ってしまいました。
「カンボジアといえば地雷」というイメージを持つ人も少なくないと思います。
確かに数十年前はこの博物館がある地域の一部にも地雷が埋められていて
交通が規制されていたこともあったそうですが、
今は多くの人の努力と取り組みによって安全になりました。
それでも、カンボジアとタイの国境にはまだ地雷が残っている箇所があります。
地雷はまだ完全に撤去された訳ではありません。
今この時も地雷を撤去するために働かれている方がいらっしゃいます。
地雷は決して遠い過去や離れた場所の話ではない。
地雷もまた、カンボジアという国を知るうえで大切なキーワードです。
これにて聖心女子学院高等科のスタディーツアーは全行程が終了しました。
たくさんの場所を訪れいろんな側面から
カンボジアという国を知っていただくことが出来たのではないでしょうか?
一週間という短い期間ではありましたが、
内容の濃い充実した一週間であっという間に過ぎていきました。
この一週間できっと様々なことを感じ学ばれたことと思います。
カンボジアで得たことを、これから日本に帰って
自分の中で整理して落とし込んで、また学びに繋げてほしいなと思います。
帰りのバスでみなさんから
「カンボジアが大好きになりました!
またカンボジアに戻ってきたいです!」という声が聞けて本当に嬉しかったです。
そして私事ですが、聖心女子学院はインターン生である私の母校でもあります。
今回偶然のご縁があってスタディーツアーの同行・補佐をさせていただくことになりました。
自分の母校のツアーに携わらせていただくなんて不思議な感覚でした。
私も高校生の夏休みに
生徒のみなさんと同じようなプログラムで2週間ほどフィリピンに行きました。
そこで学んだこと・感じたことがきっかけとなって
大学で勉強をし、現在JSTの方でインターンをさせていただいています。
私も生徒のみなさんと一緒に活動するなかで
また違った角度からカンボジアを知ることができ充実した時間を過ごすことが出来ました。
本当にありがとうございました。
籔内
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