皆さんこんにちは、インターン生の仲尾です。
突然ですが皆さんは学生時代、何かに熱中していましたか?
私は先日、自分の興味のあることを貪欲に追及する学生たちに出会いました。
それは、スタディーツアーでシェムリアップを訪れていた仙台二華高校の生徒たち。
彼女たちが熱中していることは「水問題」について調査すること。
シェムリアップの様々な場所の水質、また水問題について調査するため、雪の降る仙台から強い日差しの照り付けるカンボジアへとやってきました。
そんな彼女たちの活動について紹介します。
一日目
一日目の活動は、アンコールクラウ村の水質調査と住民へのインタビューです。
アンコールクラウ村に到着し、宿泊先の方へのあいさつ、ミーティングを行った後、早速行動開始です。
水質調査と住民へのインタビューを行う前に、2グループに分かれて車に乗って村を簡単に散策しました。
私が同行したグループでは、村の東側で井戸を発見しました。近くにいた村民の方にお話しを伺うと、この井戸は水深30メートル。
通常ならもっと深く掘らないと水は出ないのですが、ちょうどこの周辺は近くに川があること、また土地が平らであるのでそこまで深く掘らなくても水が出たとのこと。
村には電気が通っていないため、下の写真のように手動で水をくみ上げなければなりません。
この井戸水は調理をする際の水や飲み水としても利用されています。ただこれらの井戸水は鉄分を多く含んでいるため、長い間飲み続けると尿管結石などの病気を引き起こす要因となります。
村散策を終えた後はしばし休憩。お昼ご飯を村のコミュニティーセンターで食べました。
美しい緑に囲まれ、牧歌的な時間が流れていきます。
さてさて午後からは本格始動!
水質を調査するキット、住民への質問リストをもって調査へと出発です。
こちらのおうちの家族構成は、おじいさん(写真左から2人目)、彼の妻、親戚夫妻、そしておじいさんの実の息子夫妻の子ども3人(おじいさんの孫にあたる)の7人家族。
おじいさんは遺跡修復関連の仕事、おじいさんの妻は売店を営んでいます。
生活に使用している水は井戸水で、調理に使ったり、飲む際には沸かしているそうです。
気になるのはその水質。アンコールクラウ村で使用されている水は、鉄分の含有量が多いことが分かっています。
今回生徒たちがこちらのおうちの井戸水について調べたところ、鉄分の値が日本の水道水と比較すると少し高いものの、健康に被害をもたらすほどではないとのことでした。
この水はトイレや体を洗う際に利用されている水です。
油のようなものが浮いているのが分かりますか?油のように見えているのは水に含まれる鉄分です。
顔を近づけてみるとさび臭いにおいがしました。
この陶器のようなものは浄水器です。この中に水を入れて三日置くと、水が浄化されるそうです。
アンコールクラウ村の一部の村民はこの浄水器を持っているようですが、このおじいさんのご家庭にはありませんでした。
最後に記念撮影を!
約一時間強のインタビュー、水質調査に快く協力してくださりました。
ありがとうございました。
調査が終わるとそろそろ日も傾き、お腹がすいてきました。
夕食はカンボジアの家庭料理。みんなそろってのクッキングタイムです。
「それ、わたしもやりたい!」
働かざる者食うべからず!といわんばかりに、積極的に調理を楽しむ仙台二華高のみなさん。
こんなにたくさんのお肉を切ってくれました!
ウコンやレモングラスなどが含まれたスパイスに、ショウガやニンニクを加えてすりつぶし、
野菜、お肉、ココナッツミルクと一緒に煮込み、ココナッツカレーを作っていきます。
スパイスの良い香りが漂い始め、皆の空腹も最高潮に…。
さてさて、いよいよお待ちかねの夕食タイムです。
ココナッツカレースープのほか、鶏肉をスパイスで炒めたお料理や、魚を発酵させたものを調理したプオォォーとマムという料理、そしてそれと合わせて食べる野菜が並びます。
デザートにはマンゴーとパパイヤも!容赦ない争奪戦が繰り広げられていました(笑)。
これで一日目の活動は終了です。
慣れない村ステイだったことでしょうが、たくさん活動して疲れたせいでしょう、みんなぐっすりと眠ることが出来たようです。
二日目の活動に向かって、クラウ村の夜は更けていくのでした。
仲尾
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