カンボジアと水のお話~水資源庁の方を迎えて~

スタディツアー受け入れ日記
こんにちは!
8/7~8にかけて仙台二華高校の生徒さんが来られた際の活動の様子をお届けします!
仙台二華高校のみなさんの訪問は、昨年に続き2回目です。
「水」をテーマに東南アジアの国々を回り、水とともに生きる人々について調査や
生活体験を行うツアー日程の中の2日間を、アンコールクラウ村で過ごされました。
今回の訪問でのメインの目的は、村でのインタビュー調査です。
【8月7日】
この日仙台二華高校のみなさんは午前中トンレサップ湖で
インタビューをされてお昼にバイヨン中学校に来られました。
私はお昼から生徒のみなさんと合流し、ツアーに同行させていただくことになりました。
この日バイヨン中学校では発表や講演会等がありました!
そのおひとりが、カンボジア・プノンペンの方から来られた
水資源庁のMr.Sokさんです。
今回アンコールクラウ村で水環境に関する調査をされるということで、
仙台二華高校の生徒さんに向けて「メコン川の国際問題」を中心に
カンボジアの水問題に関する様々なお話をしてくださいました。

カンボジアはその地理的位置からも水不足が度々問題になります。
またカンボジアの水の多く(およそ77%以上だそうです)は外から来ています。
そのため気候等のちょっとした変化でダメージを受けてしまいます。
雨季と乾季でも降水量は大きく変化し、
トンレサップ湖の水位は約10メートルの高低差があるそうです。
先ほどカンボジアは多くの水を外からに頼っていると説明しましたが、
カンボジアに全く水資源がないというわけではありません。
地下水はカンボジアの国内資源です。
しかし飲むにはあまり良いとは言えないのだそうです。
特に近年開発がさらに進むなかで大きな問題になっているのが、
気候変動(climate change)です。
気候変動によって
雨がなかなか降らず気温が異常に上昇する日が増えたり
水が極端に少なくなるなど様々な問題が起きています。
雨が降らないことによって干ばつが起き
農業等の産業に深刻なダメージを与えています。
また干ばつによって森林の減少が急速に進んでいるというデータもあります。
特に最近は水の不足が深刻で
農業のみならず漁業にも深刻な影響を与えているようです。
それとは別に気候変動によって異常気象となり
干ばつとは逆に洪水もまた大きな問題になっています。
メコン川流域の水が整備されたことで様々な問題も浮上しています。
例えば数年前にタイで起きた大規模な洪水で
シェムリアップも大きなダメージを受けました。そのためカンボジアの
APSARA機構(アンコール地域遺跡保護管理機構)は川の流域にダムを建設したのですが、
地域によっては自然の川が枯渇してしまうところが結果的に出てきたそうです。
またアンコールクラウ村でも、川の上流にコンクリートの堰がつくられたため、
川の水がほぼ1年中枯渇するという被害が起きています。
このようにカンボジアは水に関して
様々な問題を抱えていることを今回私も初めてじっくりと知ることが出来ました。
生徒のみなさんも積極的に質問をして明日の調査に備えておられました。
その後バイヨン中学校の生徒も含めて
Sokさんから「カンボジアの水問題」に関する講演がありました。

バイヨン中学校では昨年から
「魚の授業」と題してカンボジアの生態系や環境・水のことなどを勉強しています。
そんな彼らにとって今回のお話は学ぶことが多かったのではないでしょうか...

専門家から直接お話を聞くことができ貴重な時間になりました!
その後は
いよいよバイヨン中学校の生徒たちによる
魚の授業の集大成である研究成果をまとめた発表会です!
事前に発表原稿や模造紙もみんなで用意し
グループごとに調査内容やそこから得たことを発表しました。

講義から始まり実習や調査があり
ついに一年間の勉強の成果を披露するとあって
関わりの少なかった私も思わず緊張してしまいました(笑)

無事全部の班発表を終えることが出来ました!!
自分たちの学んだことを人に伝えるということは
さらに自分自身の学びも深められるのでとってもいい機会だと思います!
これを機にさらにみんなが環境のことに興味を持ってくれると嬉しいな...
仙台二華高校のみなさんも
中学生の研究成果の発表に刺激を受けたのか、
私たちも明日の調査を頑張ろう!と意気込んでいました!!
最後にみんなで記念撮影!

そしてこの日、生徒のみなさんはクラウ村のお家にホームステイされました。

さて、明日の調査ではどんなことが分かるのでしょうか?
私も楽しみです!!
籔内

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