遺跡巡りでカンボジアを知ろう!

スタディツアー受け入れ日記
スースダイ!
こんにちは、インターン生の木村です。
今回のブログでは、7月末に行われた日本の高校生のカンボジア体験学習に同行した際の様子についてレポートします。
この日は、遺跡観光に同行させていただきました。
まずは、カンボジアが誇る世界遺産、アンコール・ワット!
寺院の敷地に入る前に、日本国政府アンコール遺跡救済チームの団長補佐を務めているJST代表のチア・ノルから
アンコール・ワットが建てられた時代や特徴についてお話がありました。
アンコール・ワットは、12世紀の初めにスーリヤバルマン2世によって建立されました。
この時代まではアンコール王朝はヒンドゥー教シヴァ派を信仰していましたが、
アンコールワットが建てられたころにはヒンドゥー教ヴィシュヌ派に改宗。
ヴィシュヌ派寺院の総本山として建てられ、ヴィシュヌ派の寺院としては世界一の規模を誇ります。
それほどまでに壮大なアンコールワットは、完成までに35年の歳月を要し、この時代はクメール建築の絶頂期ともいわれています。
通常カンボジアの寺院は東向きに建てられているのですが、このアンコール・ワットは、西向きに建てられています。
はっきりとした理由はわかっていませんが、
①シヴァ派からヴィシュヌ派に変えられたことに合わせて東から西向きに変えられたという説
②従来の「護国寺院」としてという意味合いよりも、「お墓」としての意味合いが強いため、通常の寺院と差別化して、東向きから西向きに変えられたという説
などがあるようです。
いよいよアンコール・ワット内に入っていきます。

(この日はあいにくの曇りでしたが、晴れていると、青い空と白い雲と遺跡のコントラストが本当にきれいです)

アンコール・ワットの外回廊にはインドの創世神話に基づいた彫刻が彫られています。


800年も前の彫刻技術の粋を集めたレリーフの数々。高密度のレリーフが、第一回廊全体を覆っています。
また、遺跡の階段はとても急なものが多いのですが、それは
高いところにいる王に自然とひれ伏せるように、という話もありました。
アンコール遺跡群は1992年に世界遺産に登録されていますが、同時に危機に瀕する遺産にも登録されています。
20世紀初頭にフランスによって発見されるまで、遺跡は放置状態にあり、木々に埋もれていたので、劣化が進んでいたためです。
その状態を改善するために、フランスをはじめとした世界各国が遺跡修復に取り組んでいますが、
日本もフランスと同様、カンボジアの遺跡修復において大きな役割を担っているということをご存知でしょうか?
年に1回開催される遺跡修復に関する会議では、発見・調査に一番に取り掛かったフランスと、日本の2か国が議長国となっています。
そのようなことを知ると、カンボジアでの遺跡観光もより興味深いものになりますよね。
生徒たちもチアさんのお話に興味津々で、遺跡観光を楽しんでいました。
アンコール・ワットを探検した後は、タ・プローム寺院に向かいました。
「木が寺院を支えているのか、それとも、寺院が木を支えているのか」
自然が織りなす壮大な芸術に息をのみました。
カンボジアには、アンコール・ワットをはじめとしたたくさんの遺跡があり、それぞれに歴史や修復のドラマがあります。
まだはっきりわかっていない点も多くありますが、そこがまた魅力の一つ!
今の時期は雨季なので、午後は雨が降りやすく、この日もスコールが降りました。
遺跡観光は、かなり体力を使いますので、水分補給は欠かさず、雨具を忘れず、歩きやすい靴でいらしてください!
以上インターン生の木村でした。

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