第3回 クラウ村遺跡修復講座~考古学編~

かなり情報にタイムラグが出てしまいましたが・・・

 

アンコールクラウ村遺跡修復講座、第三回は、JASA考古班エキスパートのコー・ベットさんによる『考古学講座』を実施しました。(開催日:6月27日)

 

この日の授業は考古学。コミュニティセンターに集まった子供たちにとっては、「こ・・こうこがく・・・??」やまなみフリースクールの黒板を利用して、Power Pointを設置する我々を興味津津、でもちょと不安な?ドキドキの表情で見つめています。

 

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本日の先生、コー・ベットさんは1997年からJASAに考古班員として参加。その後、日本で7年間の留学を経て、博士号を取得し、現在はプノンペンの王立芸術学院でも講師を務めています。

 

 

 

 

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パワーポイントに映し出される内容も、「まず、そもそも考古学とは・・・」となにやら大学の講義のようです。

 

 

う~ん、子どもたちにわかるかなぁ・・・というこちらの不安をよそに、続いて登場したネアンデルタール人の写真や、カンボジア以外で発掘された人骨のスライドに、子どもたちから「きゃ~」「おおぉ」「サルだ・・・」などさまざまな反応が。はじめは”お勉強”を警戒して腰が引けていたのに、いつのまにか身を乗り出しています。

 

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この日の講義は、考古学という学問がどんなものなのかを伝えるため、人類のルーツから始まり、人々の住居の跡の発掘などへと展開していきます。そして最後に、じゃあこの考古学を活用してバイヨン寺院でどんなことをしているかというと・・・、と実際にJASAが行っている修復現場での発掘の写真が登場しました。

 

考古学という、今まで聞いたこともなかったような世界にちょっとだけ触れた子供たち。大きいお兄さんお姉さんは一生懸命ノートをとり、小さい子供たちはぽかーんと口を開けて、次々に出てくる写真に見入っている。

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さすがに君くらいのちびっこ勢にはちょっと難しすぎるか・・・苦笑

 

 

 

 

 

きっと子供たちにとっては、村の中の普段の生活とはかけ離れた、異世界の話のようだったでしょう。

ちょっとおもしろそうだなぁ、と思った子も、ぜーんぜんわかりませんでしたという子もいるでしょう。

 

でも、大事なのは今すぐに理解する、ということだけじゃなくて、こういう環境が子供のときにあった、ということ。もう少し時間がたって大きくなってから、あのときのあの話、おもしろかったな、と興味が湧いてくること。

今はみんなが知らず知らず、記憶の宝箱のなかにしまっておけばいいのです。いつか大きくなってその宝箱を開けたとき、その中にたくさんの違う種類のおもしろそうな記憶の断片が詰まっていれば、その中から自分の一番面白いと思う、好きになれそうなものが選べるはずです。

 

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だから、いまのうちに、いっぱい蓄えておいてネ!

 

 

(ま)

 

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