5月20日(木)
3回目を迎えた、シェムリアップ地域の小学6年生を対象にした社会見学会。
今回は、シェムリアップの町の中心部にある、ワット・ダムナッ小学校の6年生75人(先生2人を含む)を対象に行われました。
朝7時15分。
私たちがマイクロバス3台とともに学校へ向かうと、生徒たちはきちんと整列して、静かに先生のお話を聞いていました。
まずは、JST代表のチア・ノルが、概要を説明します。
実は、このワット・ダムナッ小学校は、チア・ノルの母校でもあるのです!
とはいえ、チア・ノルが小学3年生のときにポル・ポト政権が始まり、カンボジアの教育制度を含むそれまでの社会制度はすべて崩壊したため、卒業をすることはできなかったのですが・・・・。
チア・ノルおじさんがぼくたちの大先輩!と知り、皆の間から歓声があがりました。
ちょっとなごやかな雰囲気になったところで、さあ出発!
バイヨン・インフォメーションセンター到着です!
JSTスタッフのソパリーとタウリンから、歴史と遺跡修復についての概要説明を受ける生徒たち。
パネルやビデオの説明を聞きながら、熱心にノートをとっています。
笑顔だけでなく、”真剣な顔”もハンパじゃないカンボジアの子供たち!
一生懸命、説明を理解して、吸収しようという姿に、こちらも魅了されてしまいました。
9時半。バイヨン寺院到着。
ワット・ダムナッ小学校は、町中に住む生徒が多く、バイヨン寺院もほとんどの生徒が、今まで訪れたことがある、とのことでした。
「小学校を卒業したら、中学校へ行く予定の人!」・・・全員が手を挙げました。
高校は?大学は?・・・・ほとんどすべての生徒が手を挙げていました。
農村部の小学生とは違い、勉強に対する意識が高いことが伺えます。
「将来の夢は?」と聞くと、一番多かったのが医師や看護師、次が建設関係、そして、先生などなど。
そして、遺跡修復チームのカンボジア人専門家、ソティ氏の説明が始まりました。
ほとんどの生徒たちは、ノートを取りながら真剣に聞いています。
ところが!!
何人かの生徒は、明らかに「だるい。興味がない。」という顔をして、少し離れたところに座っていて、とても違和感を感じました。よくみたら、女子生徒などは化粧をしているようで、6年生にしてはかなり大人びて派手な雰囲気です。
後で先生に聞いてみたところ、
「背の低い生徒たちは、留年せずに6年生になった生徒で、勉強に対して、皆、とてもまじめで意欲的。
一方、体格の大きな生徒たちは、14歳、15歳くらいの子で、何年か留年して6年生になったた生徒。」とのこと。
父親の転勤で、田舎の小学校から転校してきた生徒もいて、町のレベルについていけなくて、最初から学年を下げて入ってくる子もいるそうです。
ワットダムナッ小学校は、寺院の敷地内にあるとはいえ、その寺院の向いには、シェムリアップで一番人気のディスコがあり(現在は、シェムリアップでディスコやカジノの経営は禁止されています)、外国人観光客が夜遅くまで行き来するシェムリアップの中心部とも目と鼻の先。
そんな、町中の小学校ならではの問題も垣間見られました。
ソティ専門家の説明後は、遺跡修復現場内の見学です。
最近、JSTのスタッフとなったタウリン嬢も子供たちの質問に答えています。
・・・・・・・・こうして、ワット・ダムナッ小学校の社会見学会も無事に終わりました。
小学校に戻った子供たち。
JSTからは子供用の歴史や自然保護についての本を贈呈。
さらに、お弁当も!
木陰で仲良くお弁当を食べる子供たち。
皆、「とても楽しく、勉強になりました。ぜひ、また行ってみたいです。」と元気に答えていました。
最後に、先生から感想をいただきました。
生徒は、皆、熱心に話を聞き、堂々と質問をする子もいて、とても頼もしく思いました。
普段の授業では見られない生徒の一面も見ることができ、感動しました。
皆、とても喜んでいます。
さらに次の企画があれば、ぜひ、ワット・ダムナッ小学校の生徒を誘っていただきたい。
JSTをはじめ、支援をしてくださっている日本の皆さんには、たいへん感謝申し上げます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・後日、生徒たちの感想文が届くことになっています。
このブログでも紹介したいと思いますので、お楽しみに!
(よ)
このプロジェクトは、東京新橋ロータリークラブ、東京レインボーロータリークラブの皆様から御支援をいただき、(一財)国際開発センター(IDCJ)とJSTが共同で行っている活動の一つです。
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