バイヨン寺院発掘調査

クメールの遺跡たち

バイヨン寺院の南北外縁にて2月から4月にかけて日本国政府アンコール遺跡救済チームでは考古学的発掘調査を実施しました。

これは昨年末から今年初めにかけて実施した外回廊南地区における発掘調査の継続研究にあたるもので、前調査で出土したトンネル遺構の端部検出と、1999年にJSAにて実施した寺院北のロングトレンチの土層断面の再確認を目的にした調査です。

排水を目的にしたラテライト造のトンネル遺構は、周回道路の内側に先端があることが確認されました。端部のレヴェルが現地表面よりかなり深くにあるため、この施設が生きていた時代の周囲の地盤造成状況にさらなる課題が残される結果となりました。

北側のトレンチでは外周壁遺構の下層の掘り込み地業についての確認が主な目的となりました。加えて、外回廊南側で確認されたトンネル遺構が、北側の対称地区にも存在するかどうか確認するための調査も実施しました。

現在、これらの発掘トレンチの埋め戻し作業を進め、報告書の作成に向かっています(一)。

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