2009年8月6日。
ついにこの日がやってきました。バイヨン・インフォメーション・センターのグランドオープンです。
6月の関係者向けお披露目会、スタッフ向けの”裏”お披露目会、そして日本での記者会見に続き、本当に「最後の」オープニングセレモニーとなります。
オープニングは、修復隊の団長である中川武教授の挨拶に始まり、シェムリアップ州知事のソウ・ピリン氏、日本大使館からは中條一夫参事官、APSARAブン・ナリット総裁、UNESCOからはブン・ホック氏に開館の御挨拶をいただきました。
アプサラ各局や州政府関係者など多くの方にお越しいただきましたが、シェムリアップ市内の高校生や大学生もセレモニーに参加してもらいました。
このセンターには海外からの観光客に加えて、たくさんのカンボジアの方に訪れてほしい、という願いのもと、ぜひカンボジアの若い人たちに展示を紹介したいと考えたためです。オープニングの後には、カンボジアの教育省や他のNGOなどと協力して、小中高校生のスタディーツアーなど積極的に企画していく予定です。
この他、カンボジア国内のテレビ・新聞社などの報道記者も集まり、100名以上の参加者を迎ることとなりました。
セレモニーにて新たに録音されたクメール語版の映像が放映されると、出席者の熱い眼差しがスクリーンにそそがれ、バイヨン寺院の奥深く壮大な思想の一端に触れていただくことができたように思います。
いくつかの大きなイベントを終えて、ほっと一息と言いたいところですが、
センターはこれからが本番。
これからはシェムリアップのホテルやレストランにポスターやチラシを配布にまわる他、アンコール遺跡のガイドの方々にセンターを紹介する説明会を複数回開催する予定です。
また、バイヨン・インフォメーション・センターの公式HPも開設しました。
(こちらをご覧ください!→http://www.angkor-jsa.org/bic/index.html)
新たに雇用した2名のカンボジア人スタッフも、慣れない専門用語と格闘しつつ、複雑な修復の工程をわかりやすく説明する工夫を凝らし、お客様が来るのを心待ちにしています。
観光客、地元の方を問わず大勢の方々に、このセンターにお越しいただき、味わい深いアンコール遺跡の魅力に触れていただけたらと思っています。
また、9月7日からはパリのユネスコ本部にて、世界におけるユネスコの活動を紹介するエキシビジョンが開催されますが、キューバとカンボジアが特別展示国となり、このバイヨン・インフォメーション・センターのパネルと映像がカンボジアユニットの展示物となることが決まりました。
早くも海外での展示の機会を得ることができ、とても嬉しく思っています。
さらに後日、この日のオープニングの様子がカンボジア国内のテレビや、新聞各社で大きく取り上げられました。
アンコールに関する情報の発信基地として、国内外からの注目が高まっていくことを願っています。
(ま)(一)
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