陸に上げても死なない魚とは?~魚の授業3回目「呼吸」~

三井物産環境基金による活動05_2014年11月~

1月22日、「三井物産環境基金2014年度」活動の一環で、魚研究家・佐藤さんの3回目の授業がバイヨン中学校で行われました。

この日のテーマは「呼吸」。
佐藤さんの授業同様、質問形式で授業内容をご紹介していきますね。
皆さんも一緒に考えて見てください!
Q1.人間は1分間に何回呼吸をしますか?
生徒からは10回~60回まで様々な答えが出てきました。
では!実際に1分間計って呼吸回数を数えてみましょう!
・・・・・・60秒後
何回呼吸をしましたか?
一番少なかった生徒は30回、一番多かった生徒は70回も!
走ってきた生徒でもいたのかな?
回数はバラバラですが、とりあえずみんな息をしていたのでまずは一安心。
Q2.人間はどこで呼吸をしていますか?
口!鼻!という答えが最も多かったです。
では、口、鼻を通った空気はどこまで行きますか?
なかなか答えが出なかったのですが、なんとか「肺」という答えにたどり着きました。
1名、「心臓」と答える生徒もいましたが・・・
Q3.肺はいくつありますか?
2つですね、これは即答できていました!
Q4.肺はO2(酸素)を取り入れる他にはどのような働きをしているでしょうか?
CO2(二酸化炭素)を出す働き。これもすぐに答えていました。
第一回目の授業で酸素の勉強はしたからかな?、勉強したことが身についているように思います!
Q5.体の中に肺胞はいくつあるでしょうか?
この問題、皆さんは分かりますか。私は分かりませんでした。
正解は200,000,000(~300,000,000)個。
前回同様0が多い数字が出てきました!
自分の体の中に小さな肺胞がこんなに沢山あるんだと思うと、
体のつくりって面白いですよね。
生徒たちもきっと、面白い!って思ったはずです。
Q6.次の中で肺を使う生き物、使わない生き物をそれぞれ考えて見てください。
JSTスタッフが黒板に絵をかきながらみんなでシンキングタイム。
選択肢はくじら、牛、鶏、亀、カエル、魚、オタマジャクシ、ゲンゴロウ、コオロギです。
正解・・・くじら~カエルは肺を使う生き物で、魚~ゲンゴロウは肺を使わない生き物だそうです。
亀とカエルは体にある沢山の穴からも息をしているみたいです。
すると生徒の中から「カエルの肺見たことあるよ!」という声が。
野生のカエルを解剖したのかな?
カエルの肺ってどんな風になっているんですかね。気になってきました。
Q7.魚はどうやって息をしている?
「えら」ですね。みんなよく魚を見ているからこれは簡単だったようです。
Q8.コオロギやゲンゴロウはどうやって息をしている?
羽?
体の穴から空気を入れているようです。
ゲンゴロウを捕まえたことある生徒も4人ほどいました。
ゲンゴロウの息の仕方は特殊で、生徒たちも真剣に聞いていました。
ここから魚の話へ
Q9.魚を水中から空中にあげたらどうなる?
そうです、死んでしまいます。
しかし、このポスターの中に空中に出しても死なない魚がいます。
皆さん、どれだか分かりますか。
正解はこちら。
キノボリウオというそうです。
生徒が暮らすクラウ村周辺には、この魚が沢山いるとのことで、
みんな、正解をずばりと言い当てていました!
なぜこの魚は陸でも呼吸ができるのか?
ラビンズという特別な器官を持っているからだそうです。
ほとんどの魚は水中に溶けているO2 しか体内に取り込めないのですが、
ラビンズがあることでこの魚は、水中に溶けているO2以外にも空気中のO2を体に取り込めるのです。
この魚は、世界を探してもほとんどいない珍しい魚そうです。
だから、生徒たちにはこの魚を守るためにルールを守って川や池の水をきれいに大切にしてほしい、
ということが佐藤さんから生徒へ伝えられました。
生徒は、この話を聞いて自分たちの村に誇りを持つことができたのではないかと思います
佐藤さん、今回も面白い授業をありがとうございました。
授業で村の魚も出てきた今回の授業。生徒たちは、これまで以上に身近な話としてとらえることができたと思います。
このプロジェクトは、三井物産環境基金2014年度活動助成を受諾し、(一財)国際開発センター(IDCJ)が共同で行っているものです。
坂上

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