2月19日(土)
今年度最後の“小学校での植樹メンテナンス&活動成果調査”ワークショップ。
チェイ小学校で行いました。
まずは、半年前に植えた苗木のメンテナンスを行いました。
生徒たちは、アンコールクラウ村の青年たちと一緒に、さっそく校舎の裏の畑へ出て、肥料や水やりなどの作業を始めましたが、手つきも慣れたもので、とても感心しました。
メメンテナンスワークショップ後は、チェイ小学校の校長先生へのインタビュー。
活動の成果などを聞いてみました。
質問(JST);半年前に環境ワークショップを行い、植林を行いましたが、その後、生徒や学校で、何か変化したことはありますか?
校長先生;校庭に水をまいたり、野菜畑の周りに水を溜めておく堀をつくったりしました。
草刈りは子供たちにやらせています。電動草刈り機があれば、もっと効率的にできると思っています。
質問(JST);今後、何か計画を立てていることはありますか?
校長先生;考えていることはいくつかあります。
・もっと木を植えたいと思っています。果物がなる木はすでに植えているので、トゥノアンなど建材となる木を植えたいと思っています。
・ゴミを集めても、雨期に燃やすことは難しいので、焼却炉がほしいと思っています。けれども、どのような形にするかは特に考えていませんし、作るための資金もありません。
・野菜ももっと増やしたいのですが、育てるにはさらに肥料が必要となります。
質問(JST);チェイ小学校は、現在、どのような団体から、どのような支援を受けているのですか?
校長先生;
・まず、アメリカのリーポォーンニャリーという団体からは、パソコン支援と英語教育支援、さらに教師への給料補てん支援を受けています。
英語教育支援は、具体的には、チェイ小学校の先生19名のうち5名が、オーストラリアの団体が支援している町の英語教室に通っていて、その授業料の支援を受けています。
そこで英語を習ってきた先生は、チェイ小学校で、課外授業として月・火・水・金の放課後に、生徒に対して英語の授業をしてもらっています。
英語の補習授業を行っている先生に対しては、月20ドル(1日1時間教えている先生)または月40ドル(1日2時間教えている先生)の授業料が、支援団体から支払われています。
また、同じ団体から、19名の全先生に対して、1か月20ドルの給料補てんを受けています。
・その他、日本の”ハート・オブ・ゴールド”から日本語教育支援を受け、イタリアの”チャイ”からは生徒への奨学金と校舎の支援を受けています。
とのことでした。
チェイ小学校は、支援団体が多く、郊外の学校としては非常に恵まれた学校だということが改めてわかりました。
さらに、中学校への進学率を聞いてみたところ、90%以上とのこと。
(中学校へ進学しない生徒は、ボトル回収で生計を立てているような貧しい家庭か、父親が地雷撤去団体に所属しているなど、定住していない家庭の子供とのこと)
アンコールクラウ小学校の場合は、10%くらいでしょうか・・・・。
学校の教育環境の違いで、生徒の将来も大きく変わるのだということが実感できる数字でした。
最後に、校長先生に、現在、困っていることを聞いてみたところ、
生徒数が多く(全生徒数722人)、1教室に40人分の机と椅子では全く足りない状況で、現在は、1教室60人以上で使っている。早急に欲しいのは、追加の机と椅子とのこと。
また、教師用の鍵付きの棚(教材用)が欲しい、地球儀が欲しい、という要望もありました。
←JSTのインタビューに答えるチェイ小学校の校長先生
この要望を受け、さっそくJSTでは、地球儀をチェイ小学校に寄付することにしました。
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この1年、アンコールクラウ小学校、ワットダムナッ小学校、チェイ小学校の3校で、環境ワークショップを行ってきました。
来年度は、5校の小学校を選んで同じワークショップを行うことになりますが、
小学校の選定にあたっては、シェムリアップ市街地からより離れ、なるべく外国のNGOなどの支援が届かない地域の小学校を選んでいきたいと思っています。
(よ)
本プロジェクトは、三井物産環境基金「第2回活動助成」を受諾し、(一財)国際開発センター(IDCJ)と共同で活動を行っているものです。
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