4月30日(土)
三井物産環境基金による2年目の活動がはじまりました。
昨年同様、小学校での環境調査、環境ワークショップなどの活動を計画していますが、昨年は小学校3校を対象にしていたのに対して、今年は5校を対象に行う予定です。
今日はその第一回目。
コックチョウ小学校の環境調査を行いました。
この小学校は、シェムリアップ市街地のはずれに位置し、生徒数637人、
職員室・図書室を含めた教室は、全部で12教室あります。
←そのうち6教室は日本の支援を受けて建設されたとあって、入り口門には、このような看板が立っています。
さて、昨年同様、アンコールクラウ村の青年グループは下記の3グループに分かれ、それぞれ調査開始です。
・校長先生へのインタビュー(環境保全に関する取組み等)
・周辺住民へのインタビュー(周辺住民の生活状況)
・校庭の環境調査(緑化状況など)
まず、校長先生へのインタビューでは、コックチョウ小学校が抱える問題が浮き彫りになりました。
ひとつは、小学校の敷地境界線をめぐって、アプサラ(アンコール地域 整備・保全・開発 管理機構)とトラブルになっていることです。
つまり・・・
この小学校の北側には、アプサラ機構が管理する「プラサート・コックチョウ」というアンコール期の遺跡があります。
ある日、アプサラ機構から、敷地境界線に立つ小学校の塀を、小学校側に移動してほしいとの要請がありました。しかし、学校側はそれに応じなかったため、その後、小学校内に小さな小屋を建てる申請を出しても、アプサラ機構から許可が下りなくなったのです。
アプサラ機構と地域住民との間には、このようなトラブルが絶えません。
←プラサート・コックチョウ遺跡
また、小学校の南側の塀の外側には、塀に沿ってずらーっと不法居住者の住居が立ち並び、衛生面などで問題があることもわかりました。
こちらは、その住居群の端の部分。
雨が降ったら部屋の中は水浸しになりそうな、風が吹いたら柱が傾きそうな小屋が立ち並んでいます。
トイレや井戸などはありません。
周辺住民へのインタビュー班は、これらの住居に住む家族に対しても、生活状況などについて、インタビューを行いました。
こちらは、校庭内の環境状況を調査するグループです。
校舎にはゴミが・・・・。
奥の方にも・・・と近づいてみると、このような状態に。。。↓
昨年、対象小学校として選んだワットダムナッ小学校と同じ状況でした。
塀を挟んだ南側には、不法居住者の住居が並んでいる、という位置関係でもあります。
・・・・こうして進んだコックチョウ小学校の環境調査。
アンコールクラウ村の青年グループの面々は、昨年と比べて調査にも慣れ、随分と成長したことが実感できました。
来週は、コックチョウ小学校の5年生、6年生を対象とした「環境ワークショップ」を行う予定です。
(よ)
本プロジェクトは、三井物産環境基金「第2回活動助成」を受諾し、(一財)国際開発センター(IDCJ)と共同で活動を行っているものです。
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