先日はチェイ小学校、社会見学会の子供たちからの感想をご紹介しました。社会見学会を通して、子供たちはそれぞれ、新しい情報に驚き、遺跡について間近で学ぶ機会に感動する様子が伝わってきましたが、同時に、案内を担当したJSTのカンボジア人スタッフにも、それぞれ思うところがあったようです。
今回はまず、バイヨン・インフォメーション・センターを案内したソパリーが社会見学会の報告として書いた文章を紹介します。2009年7月から新たにJSTの仲間入りをしたソパリー。スタッフの中でも最年少で、未だに10代のような陽気さを持っている彼女は、この日何をどう感じたのでしょうか。
<今回の社会見学会の感想>
2009年11月19日(木)にチェイ小学校の小学生60名と先生方3名が社会見学としてバイヨン・インフォメーション・センターにお越しになりました。アンコール王朝の発展歴史や日本国政府やアメリカやフランスチームなど、様々な国際チームによって行われているアンコール遺跡の研究、保存、修復、に関してセンターのガイドとして案内しました。
説明が終わってから、子供たちはよく勉強したと感じました。特に、皆さんが一生懸命聞いたり、メモしたり、質問したりという活動が見えたのは案内役として感動しました。
子供たちにかんたんな内容やふくざつでない言葉を紹介しただけでなく、ジャヤバルマン7世やバイヨン寺院に関する映像も見せ、ぜんぶわからなくても半分くらい理解できたような気がしました。皆さんに提供した知識は適切に受け入れられて本当にいい勉強になったと感じました。
クメール人の原点や遺跡を建立したとくしゅな技術や信仰などを少しずつ分かってもらえました。
私たちはカンボジアに生まれたカンボジア人としてその修復技術をほこりにしています。それで国がだんだん発展していくように頑張ろうと思っています。カンボジアに住んでいる若い人でも年配の人でも独自の文化、文明、歴史、自分の原点、世界遺産という国の宝物をよく理解することがとても大切だと思います。
カンボジアは小さくて発展途上国ですが、世界中の人々に知ってもらいたいです。
今後、社会見学があったら今回のように計画を立てればいいのではないかと思います。若い人に知識やいろいろなニュースを伝えるようにできるだけ毎月1回行って、もっと長い時間で行えるようになったら良いと思います。
ソパリー
まだ若く、子供たちに一番近い視点でこの見学会を見ていたソパリー。
最後の「カンボジアは小さくて発展途上国ですが、世界中の人々に知ってもらいたい」という文章に、一番小柄だけれど、日頃から人一倍明るく、日本語の足りない点も失敗も、笑って陽気に越えていくソパリーらしさが表れているようです。
また、ソパリー自身もコンポンチャム州という、どちらかというと田舎の出身です。だからこそ、自分がこれまでセンターで勉強してきた知識を子供たちに伝えていくという仕事に大きな意味を感じたのではないでしょうか。
ソパリー自身もまだまだ発展途上。いずれはこういった見学会や新たな企画の運営をソパリーたち、インフォメーションセンターのスタッフが自分たちでできるようになれば、より多く子供たちに伝えていく機会が生まれるのではないかと期待を持っています。
(ま)
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