日本社会事業大学スタディツアー 終わりに

受け入れ日記

4日間のツアーを終えた学生の皆さんから寄せられた感想、その一部をご紹介します。

彼らから届けられたコメントを見ていると、参加した方の中でカンボジアに関するイメージが大きく変わっていった軌跡がよくわかります。

― カンボジアのイメージというと、アンコールワット。他には…虐殺、地雷、児童買春、と、なんだか怖そうな国だ。カンボジアに行くと周りの友達に言ったら、危険じゃない?と言われることが多かった。私自身もカンボジアに対して持っているイメージは決して明るいものじゃなく、事前学習で知れば知るほど、カンボジアの抱える問題ばかり気になってしまった。

しかし実際にカンボジアに行って印象に残っているものは、たくさんの子どもたちの笑顔と、その笑顔を守るために懸命に活動する大人たちの姿だ。抱える問題の暗さというものはあまり感じなかった。むしろ、とても希望に満ちたパワフルな国だと思った。(大学2年生)―

― カンボジアという国は治安も悪く危険な国だと思っていた。カンボジアに着くと、とても活気があり、人々は明るくとても楽しい国だった。アンコールワットなどの遺跡はとても大きく、そしてその繊細な彫刻、建築技術に驚いた。なんて素敵な国だろうと思った。こんな壮大な建築物を作れる国が、なぜ海外の支援が必要になってしまったのだろうと、戦争の与える影響を痛感した。(大学2年生)―

― 意外だなと感じたのは、ソーシャルワークが遺跡修復現場で行われていたことです。ここではJASAの人たちが、現地の人々に遺跡修復の技術を教えていました。それは遺跡修復技術を職業としてもらうことで、職をもつことでその人たちの生活を守ることに繋がります。言わば、日本でいうハローワークのような役割が成されていたのです。遺跡修復という、ソーシャルワークには馴染みのない分野で、ソーシャルワークのようなことが行われていることにとても驚かされました。(大学1年生)―

― では、カンボジアの未来に対して、私ができることは何か?と聞かれれば、募金という手もあるでしょうが、一番必要なことは「知る」、「伝える」だと思います。そしてこのプログラムは一回限りで終わらせてはいけない、繋げていなかくてはと感じました。カンボジアで得た知識を、次に活かせることができれば今回のスタディツアーは成功だったと言えると思います。これを機会に少しでも多くの人にカンボジアについて知ってもらえたらと、思います。(大学1年生)―

「子どもたち」、そして「社会福祉」という視点からカンボジアについて学んできた学生たちが、現地で感じた、日本での知識とのギャップ。そして、目の前で展開する事実とそれに正面から向き合っている人々との出会い。

ある意味で、カンボジアはたくさんの最前線が集まっている場なのではないかと思います。だからこそ、驚きがあり、その向こうに心を動かされる瞬間がある。

― 「カンボジアを一度訪れた人は、絶対また戻ってくるのよ。だってそう思えるぐらい素敵な国でしょ?」とワークショップで出会ったシスターが言っていた。
私もそう思う。素敵な国だった。これからのカンボジアがどう変わっていくのか、自分の目で確認したい。だからまた、カンボジアに行こうと思う。(大学2年生)―

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