アンコール地域の遺跡意外にも、隠された魅力の多いカンボジア。この国にいるからこそできる自由きままな国内の旅の様子をレポートします。まずは、記念すべき2009年お正月の旅「カンポットへ行こう!!」をお届けします。
旅の1日目 4月11日(土)
14日から始まるカンボジアのお正月。
今年は直前の土日も含めて、なんと空前の10連休。
この大型連休を逃す手はない!ということで、今回はカンポット州へ行きます。
カンポット州。ベトナムと国境を接する位置にある、カンボジア南部の州。
海に面し、国内随一のリゾート・シハヌークビルを抱え、クメール王朝の初期の王国・扶南時代の
遺跡も残る場所。今回のお目当ては、久しく見ることのなかった海と、カンポットの海鮮!!
なかでも有名なのは、かに!!そして、果物の王様「ドリアン」の産地でもあります。
シェムリアップからカンポットまではおよそ500km。ほぼカンボジア縦断。
まずはシェムリアップからプノンペンまで6時間強、ここで1泊し、
プノンペンからカンポットまでが3時間強の道のり。
この土曜日、午前中に1時間、遺跡レクチャーの仕事を終え、12時発プノンペン行きのバスに乗り込みました。乗りなれたいつものバス・キャピタルの出発時間には間に合わず、
それより1ランク下のバス会社になってしまうというハプニングを超えて、一路プノンペンへ。
カンボジアの長距離バスは価格によってランクがあります。
キャピタルバスは、中の上。お客さんの中心はカンボジア人と、格安バックパッカーたち。
サービスのお水は出ないし、バスガイドもつかないけれど、割と大きなサービスエリアで止まってくれるため、私たちには十分です。こちら通常は、シェムリ―プノンペン間5$程度。
ヌンバンチョック(カンボジア風そうめん)が評判のいつものサービスエリアのお姉さんとは
顔見知りで、アイコンタクトで”いつもの”ヌンバンチョックとアイスコーヒーを注文できます。
今回のバスはそれより1ランク下の、中の中(または下)。外国人は私たちしか乗っておらず、
休憩もこじんまりとしたところばかり。でも走行には問題なく、定刻通りプノンペンへ。
お正月前のプノンペンの街は、いつもよりも少し静かな様子。
みんな正月休みを利用して郊外に遊びにいっているか、日頃の忙しさを忘れて家族でゆっくりしているか。ここ数回定宿にしているゲストハウスまでモトバイクで走れば、いつもはバイクと人と車で溢れている目抜き通りが、今日はどこもシャッターが下りています。
「ああ、やっぱりお正月だもんね~。」
シェムリを出る前に、周囲の人たちから、「なんでこんな時期に行くの?」といわれていたとおり。
日本もカンボジアも同じ。お正月はお店が休みで、交通・宿泊が高い。
それでも、私たちには海が必要だったのです!あと、かにが!
在住外国人に好評のカフェやレストランなら、お正月でも営業しているのでは?と思っていたけれど、
そういうところでも働いているのは、カンボジアのスタッフ、ということで見事にお休みでした。
そんななか、空前のにぎわいを見せていたのは、ソリヤマーケット。
マーケット(市場)という名前とは裏腹に、プノンペンにできた、超大型ショッピングセンターです。
外観や中身の印象は、日本によくある大型スーパーとアミューズメントパークが一緒になったようなやつ。1階がスーパー、2・3階がファッションコーナー、4階がDVDやゲームなどを販売するアミューズメントゾーンとピザやバーガーなどのフードコート。5階には映画館も、という複合アミューズメント施設。
なにを隠そう、プノンペンで最初にエスカレーターが設置された場所でもあり、出来たばかりの頃には、よく隣合わせたのおばさんの手をとって「せーの!」とやってあげたものです。このソリヤマーケット、各店舗の商品はカンボジアの都市一般階層の人々にとっては、ちょっと高価なものばかり。だからスーパーというよりは、お正月にデパートに行って家族で買い物をする、というようなイメージです。
日頃はそうでもないのに、周りの人々がみんな購買意欲に燃えていると、なんだか自分も何か買わなければいけないような気になるのが不思議。結局、最近2本続けてチャックが壊れてしまった、普通のマーケットで$6で買ったジーパンの代理を探すことに。2階のファッションコーナーを流していると、形のいいジーンズが。手にとってびっくり。なんと、「DIESEL」と書いてあります。
ちょっと興奮して値段を聞くと、$25。うーん、いつものよりも高いなぁ・・。躊躇しているところに、同行者の一声。
「これ、180ユーロって書いてあるよ・・・!」
「! よし、これください!」
$25のジーンズをお正月割引で$24にしてもらい、店主のお姉さんと揃ってニンマリ。
実際、有名ブランドのアウトレットの、さらにデッドレットの商品が、東南アジアに流れてきているという噂もあります。さらに、カンボジアは近年、縫製業が盛んになっている国。プーマ・GAPなど大型のメーカーが独自の工場を持っています。そこから輸出基準に満たなかった商品が一般のマーケットに格安で流れてくるという噂も。
お正月だけに、ちょっと奮発したお買いもの。ソリヤマーケットでカンボジアの人々のお正月の熱気にもまれ、新年1日のプノンペンの夜は暮れていきました。
明日は、めざせカンポット!
(ま)
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