2013年度には、バイヨン中学校西側管理棟2教室も完成しました。
1教室は職員室、もう1教室は図書室となりますが、まだ図書は1冊もないため、まずはパソコン教室として使用することになりました。
電気もない村のはずなのに、なぜパソコンが?と思われる方もいらっしゃると思いますが、なんと、立派なソーラーパネルが6枚もついたのです!
このソーラーシステム設置については、本当にいろいろな方にお世話になりました。
まず、資金面では、愛知県のNPOオアシスさんが「積水ハウスマッチングプロジェクト」に応募してくださり、見事、助成金を得ることができました。
ソーラーパネル設備に関しては、シェムリアップで信頼できる販売店が見つからずに困っていたころ、私の大学の大先輩が訪ねてきてくださり、その方がカンボジアでの活動として行っていらっしゃるARUN(http://www.arunllc.jp/)という社会的投資組織で投資支援された「LES(ligjting Engineering & Solutions)」というプノンペンのソーラーシステム会社を紹介してくださったおかげで、工期内に実現することができました。
設置されたソーラーシステムは、試算によると、4~6時間でフルチャージでき、出力6120Wh。
ノート型パソコン40台の場合は、トータル6時間も使えるほどの電力が供給されるとのことです。
先の「2013年度活動報告1」で紹介した井戸水くみ上げ用の電力もこれで賄うことができることとなりました。
会議用机と椅子、それに収納棚もNPOオアシスの皆さんのご尽力で購入することができました。
さらに、愛知県蒲郡市に本社を置く眼科医療機器メーカー・株式会社ニデック様からは中古パソコン28台を、
また、愛知県幸田町役場からも中古パソコン8台を寄贈していただきました。
これらノートパソコンは、ハードディスク、ソフトなどはすべて交換し、OSも英語・カンボジア語バージョンをインストールしてカンボジア用にリニューアルしました。
こうして整った、パソコン使用環境。
バイヨン中学校の生徒たちは、初めて触るパソコンに大感激!
急きょ、校長先生は、一般授業外の土曜日午後と日曜午前に、パソコンの授業を行うこととなりました。
パソコン授業は順番に受けることができるのですが、現在、36台しかないために、皆、早く自分の番が来ないかと、自分の授業以外の生徒も、教室の窓から覗いて、順番待ちしているような状態だそうです。
私たちにとって、今や当然のように身近にあるパソコンも、カンボジアの無電化地域の子供たちにとっては、もしかしたら一生手の届かないかもしれない、あこがれの存在です。
パソコン授業のあまりの人気に、そして、生徒たちのパソコンを操作する真剣さに、私も驚いているところですが、最近、生徒のパソコンに対する熱意を知った近くのお寺のカンボジア人僧侶が、毎週、パソコン授業を手伝ってくださることになりました。
“なんだかいい話”が連鎖的に続いていくバイヨン中学校。今後が楽しみです。
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バイヨン中学校西側2教室(職員室と図書室)は、次の団体のご支援のもとに実現しました。
・教室本体;NPOオアシスの皆さん(「ひろしま・祈りの石国際教育交流財団」助成金より)
・教室本体;アンコール・クッキー様
・ソーラーパネル;NPOオアシスの皆さん(「積水ハウスマッチングプロジェクト」助成金より)
・会議机といす;NPOオアシスの皆さん(「蒲郡国際交流協会」助成金より)
・机と椅子、棚;NPOオアシスの皆さん(「地球市民財団」助成金より)
(よ)
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