中央塔の発掘調査 その3

バイヨン中央塔の研究

敷石の解体が進み,ようやく第一層が全て取り除かれました。この段階で第二層の平面図の作成,各石材のレヴェル測量などが行われます。第一層の石材はいずれも約10c程の薄いもので,後世に床面を嵩上げするように改変したと考えることも可能ではありますが,おそらく建設当初の時点で,床面の高さを調整するために薄い石材を敷き詰めたものと考えた方がよさそうです。

この敷石の層に引き続き,第二層の石材の解体に取りかかりました。この下層の石材は,大きなものが多く,とても取り外しは難しそうに見えますが,中でも3材だけは比較的小型の石材で,何とか取り外せないことはなさそうです。

 

解体に取り組んで数十分,ようやく一番小さな石材を解体することができましたが,その下から見えてきたのは再び,石。。。

取り外した小型の石もまた厚さ10cm程度のもので,実は隣り合う石材が階段状に欠き込まれて,そこにただ載せられているだけだったのです。(一)


*本調査は㈱竹中工務店からの研究助成を得て進められています。

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