【バイヨン中学校開校】
関西学院大学の伊藤です。
先日、すでに小出さんより同内容でブログを更新して頂いたのですが、私の視点からもこの新しい学校の様子を報告させて頂こうと思います。
10月12日(土)待ちに待ったバイヨン中学校が開校しました。でも、実は校舎はまだ全ては完成できず、教室は半分の3教室のみオープンしました。
まず、驚いたのは子どもたちはしっかり
勢ぞろいして座っているのに、肝心の教員の方々がなかなかいらっしゃらないことです。私はもどかしくも何もできません。見かねたオアシスの皆さんはカナリアで日本の歌を演奏してくださったり、マジックショーで子どもたちを楽しませてくださいました。白い紙がお金に変わるマジックは大人気です。皆その機械を欲しがっていました。
次に驚いたことは、中学生にもなるはずの子どもたちの成長の遅さです。日本人なら小学2.3年生と思われてもおかしくないのではないかと思う体つきです。13歳の男の子たちの体重を図らせてもらうと22kg, 32.5kg, 2
6.5kgでした。日本の中学1年生男子の平均体重は44.9kgなので3人の平均値と20kg近くも差があります。
そんな彼らの勉強意欲は高く、バイヨン中学校ができたことは村中の進学率を一気に高めたようです。今まで遠くにしか中学校がなくて通学を諦めていた子どもたちは約半分にものぼりました。実際、20km近く離れた街まで通っていた子供もいました。
さらに、オアシスの皆さんよりノートと鉛筆のプレゼントもありました。
私は今まで、色んな支援団体が途上国へ文房具をプレゼントしている活動を見て、「本当にこのプレゼントは必要なのだろうか。」と思っていた所がありました。そんな私にとっては、この光景を目の当たりにしたことはなんとなく「まだ、このような文房具でさえ彼らには貴重だったんだ」と気づくと同時に、「いや、この村より奥地の子どもたちはこのノート以前の問題なのだろう。これでも、この子どもたちはまだ改善された方なのだ。」と感じました。
まだまだカンボジアの教育環境は、色んな支援団体の支えがあっても問題は山積みのようです。勉強道具はもちろん、先生も揃わず、やっと校舎ができた状態と言えるバイヨン中学校で、毎日カリキュラム通り授業が行われる日はまだ遠そうです。
次回もお楽しみに。
コメント