アンコールクラウ村コミュニティセンター内に2009年に誕生したクラウ村図書館。
日本の方から寄贈された本やオルガンが所蔵されていて、充実した内容になっています。
が、クラウ村の子供たちの中には図書館に慣れ親しんでいない子が多いのではないか、という以前からの疑問がありました。特に小さい子供たちは元気に外で遊ぶ姿が目につきますが、本を手に取る姿はあまり・・・。JSTのメンバーで協議した結果、本が嫌いなのではなくて、もしかして図書館の使い方や、そもそも図書館は面白い、ということが子供たちに理解されていないのではないか、と考えました。
カンボジアの農村部の小学校では、教材も数名で共有している場合が多く、まして児童向けの図書が豊富にある環境はありません。だからこそクラウ村の図書館は画期的で、素敵な場所になるはずです。
もっと図書館と子供たちとの距離を近づけなければ!!
ということで、(社)日本ユネスコ協会さんの図書館普及活動とタイアップして、
「クラウ村図書館ワークショップ」を開催しました。
ワークショップの最大の目的、それは。
子供たちに図書館は自分たちのためのものだ、と認識してもらうこと。
そのために、講師であるユネスコ協会さんのVanthai(ヴァンタイ)先生と共に
・図書館の役割や運営を子供たちと一緒に考える
・図書館の飾り付けをする
という内容のワークショップを実施することに。
今回のワークショップの対象は、クラウ村コミュニティセンターの中でもリーダー層である14歳から24歳までの青年たち15名。ここにコミュニティセンターの先生2名を加えて、17名がヴァンタイ先生の指導の下、ディスカッションやグループワークを2日間に渡って行いました。
ワークショップのもよう↓
ワークショップの企画運営を一人でこなす強者。
内容のひとつひとつに工夫が凝らされていて
びっくり。
グループ分けは、動物の絵柄のパズルを使ってゲーム感覚でできるような仕掛けに。
Vanthai先生の的確な進行の元、プログラムが進行していきます。いつも元気に遊びまわってふざけあっている子供たちにも、これまでとは違った表情がにじみ出てきているよう。
図書館の役割とは?
図書館でできる活動は?
などなど、真剣に考えている様子。
本の仕訳作業中。
言語とジャンルごとに分けて行くと、
「こんな本もあったんだ!」
と、発見続々。
折り紙で作った飾りをきれいにつなげて飾り付け。
ヴァンタイ先生は折り紙マスターでもあります。
子供たちにはこの折り紙と飾り付けの部分が
一番楽しかったもようです。
館内が一気に華やかに!
2日間のワークショップを終えたメンバーたち。
自分たちの体を動かして、本の整理や室内の飾り付けをやることで、自分たちの場所、という感覚も出てきているのではないかと、期待しています!!
(ま)
※この活動は、紀南ユネスコ協会様からの寄付金を活用させていただきました。
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