バイヨン中学校日本語授業~笑顔でいられる場所~

バイヨン中学校2015-2016年

こんにちは、可児です!(^^)/

 

とうとう私の任期最後のバイヨン中学校での日本語授業が、

この土曜日に行われました。

 

そしてこの日、集大成として、皆で作った日本語紙芝居を発表しました。

題名は「たまごの殻」です。カンボジアのお話を日本語に訳したものです。

 

お客様には、小出さん、日本人の方、

そしてバイヨン中学校の先生方や生徒の皆さんが来てくださいました!

満員御礼です()

 

 

開始時間が始まるにつれ、

私は口の中がカラッカラになるほど緊張していたのですが()

子供たちに緊張しているか聞いてみると

「いいえ!!」と元気よく返されてしまいました(;^ω^)

元気な鉄の心臓たちには感心します。

 

そして始まった発表。

初心者の子も、上級者の子も一緒になって頑張りました。

 

▽話の内容▽

 

むかし、貧しい家族が住んでいました。

その家族には娘のリダと息子のリヤがいました。

 

 

リヤが大きくなると、両親は 彼を学校に行かせました。

学校はとても遠かったので、食べ物を持って行かなくてはなりません。ブッティーはお金持ちだったので、豪華な食べ物をもってきますが、リヤはご飯と塩だけです。

 

 

リヤが学校に行くとき、お母さんはヤシの葉っぱで作ったお弁当箱に、ごはんと塩をつめます。リヤはそのとき、塩を入れるための卵の殻を拾います。

 

リヤはクラスの中でも一番貧しい子供なので、子供たちは彼を仲間はずれにします。だから、リヤは友だちと遊べません。子供たちが遊んでいる間、リヤはずっと本を読んでいました。

 

昼ごはんの時間です。リヤが一人でご飯と塩を食べていると、子供たちが意地悪をいいます。「みて!リヤが一人でおいしそうなご飯を食べているよ!」

 

休み時間には、子供たちはみんなで遊びます。でもリヤはやっぱり仲間はずれです。そして、みんなを見ている間にリヤは寝てしまいました。

 

授業がはじまっても帰ってこないので、先生が探しに行ってリヤを見つけました。

一緒に教室に帰ってくると、先生は「みんなが仲間外れにするから、寝てしまったのです。これからリヤを仲間はずれにしてはいけません」と言いました。

 

リヤはクラスで一番成績がいいのですが、ブッティーはあまりよくありません。

ブッティーのお父さんが、「どうしてリヤよりも成績が悪いのですか?」ときくと、

ブッティーは「リヤはいつもごはんとゆで卵を食べているからです」といいました。

 

次の日の昼ご飯の時間になると、皆は成績が良くなりたかったので、リヤから卵を取り上げようとしました。すると、卵の殻が割れて中の塩がこぼれてしまいました。ゆで卵だと思っていたブッティーはびっくりして、「これは塩だ!」と言いました。

 

それからは、みんなリヤにやさしくなって、食べ物を分けたり一緒に遊ぶようになりました。

 

△△

 

というようなお話です。

 

みんな、助け合いながら上手に発表することができました!(*^^*)

 

 
 

発表が終わったあとは、通常授業を行いました。

 

まず、将来の夢をテーマに授業です。

 

最初に、日本の13歳がなりたい職業を紹介しました。

ランキングを発表します・・・

 

1位 金融関係の仕事

2位 カウンセラー

3位 スポーツ選手

 

だそうですよ!2位のカウンセラーは意外でした。

 

そして次は子供たちの番です。

一人一人聞いていくと、先生、お医者さん、弁護士、マネージャー、、、

一番多かったのは、先生でした。

ぜひ、これからのカンボジアを支えていく大人になってほしいなぁと思います。

 

 

最後は書道の時間です。

名前を書いてもらったり、前向きになれる日本語を書いてもらったり、とにかく好きなことをどんどん書いてもらいました!

 

名前を漢字で書いた強者も。

味があってすばらしいなと思いました!!

 

これで授業は終了です。

 

授業全16回。

最初は7人ほどだったクラスも、最後には20人を超えるようになりました。

生徒が増えるほどに悩んだ、レベルの差の問題。

 

クラスでいろんな子供たちと仲良くなってほしいのもあり、

あえてレベル別でグループを分けないようにしました。

そのかわり上級者の子供たちには、皆の小さな先生になってもらい、

周りの子をサポートしてもらったり、どんどん前に来てもらうようにしました。

 

子供たちと接する中で、すごいな、さすがだなと思うことはたくさんありました。

 

例えば、勉強しよう、したい、学んだことを自分のものにしたいという気持ち。

 

そして協調性。面倒見の良さ。などなど。

 

一番すごいなと思ったのは、常に笑顔であることです。

皆の笑顔に、何度支えられたかわかりません。

 

皆が笑顔でいてくれるのは、そうなれる環境があるから、

というのが一つの理由なのではないかと思っています。

 

そう言った意味でも、バイヨン中学校という環境があって本当によかったと感じています。

また、その一部としての日本語授業を行うことができたのは、本当に素晴らしい経験だったと心から思います。

 

子供たちがこれからもずっと笑顔でいてくれることを願うばかりです。

 

長い長いブログになってしまいました!()

 

4カ月間、拙い文章ながらもブログを読んでくださり、

本当にありがとうございました(*’ω‘*)

 

 

可児

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