アンコールクラウ村の子供たちは、なんて小さいのでしょう・・・・。
どうみても小学校2、3年生くらいにしか見えない、12~13歳くらいの村の子供たちをを見ながら、いつも漠然と思っていたことでした。
この写真は、アンコールクラウ小学校の5、6年生対象にワークショップを行ったときのもの。
立ち上がって発表しているナルンちゃんは13歳です。
ナルンちゃんの家は貧しく、小学校を卒業したら働きに出ることになるかもしれないのですが、手足は細く、体格はどうみても日本の小学低学年。
厳しい日差しの下で長時間仕事をしなければならない工事現場などに出されたらどうなってしまうのでしょう・・・。
私たちが特に心配している村の子供の一人です。
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実際のところ、アンコールクラウ村の子供たちはどのような発育状況にあるのでしょうか?
手始めに、アンコールクラウ小学校の4年生98名の身長と体重を測り、その平均値を出してみることにしました。
しかし、ここで問題が!
アンコールクラウ小学校の4年生は、10歳~15歳と年齢に6歳もの幅があるのです!!
一番人数の多い13歳でも、全体の3割程度にしかならず、平均値を出すには少なすぎるサンプル数ではあるのですが、ここはとりあえずということで、
13歳(1998年生まれ)32人(男11人、女21人)の身長・体重の値を取り上げて、平均値を出し、日本の13歳の子供と比較してみました。
その結果、次のような値が出てきました。(カッコ内の数値は日本の13歳平均値)
・クラウ村13歳男子の平均身長;135cm (日本は159cm)
・クラウ村13歳男子の平均体重;27.0kg (日本は49.9kg)
・クラウ村13歳女子の平均身長;135cm (日本は155cm)
・クラウ村13歳女子の平均体重;27.9kg (日本は47.9kg)
なんと、日本の子供たちより、身長は男女とも約20cm以上低く、体重は約20kg以上軽いという結果になったのでした!!
この数値は、今後の村への支援について、JSTとしての計画を少し軌道修正するきっかけともなりました。
そして、昨年から始めた雑炊の栄養補給プロジェクトの他に、
各家庭での野菜栽培促進の必要性、
そして何よりも、村の親たちの子育ての意識を変える必要性を痛感し、新たなプロジェクトの計画を立てているところです。
(よ)
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