カンボジアは国民の休日がとても多い国。
なかでも4月と5月には大型連休が続きます。4月はカンボジアのお正月。そして明日からは、国王様のお誕生日連休。GWが月一でくるような、日本社会からみれば、うーむ、なんともうらやましい話です。
そのお正月の少し前から、ある密かなアイデアが水面下で進行していました。
2010年に結成されたクラウ村青年団は、JSTにとっても、彼らにとっても初めてだった環境ワークショップに真剣に取り組み、1年目にして各小学校で予想以上の変化を生みだしました。
彼らはがんばった。
もちろんワークショップの資金は日本から頂いています。
ワークショップの計画、段取り、学校とのアポ取りはすべてJSTがやっています。
でも、回を重ねるごとに堂々としてくる発表の仕方、インタビュー調査。率先して植林をする姿。
最後の評価ミーティングでは、笑いを交えた議論の後で、次への提言も飛び出した。
彼らの姿勢と成長に、なんとか形あるご褒美をあげたい。
お金やものより、思い出がいい。せっかくなら、普段はできない遠出をしよう!
そして白羽の矢が立ったのが、シェムリアップから車で3時間半、コンポントム州のサンボー・プレイ・クック遺跡群。
最後の王都・アンコールトムのバイヨンから遡ること700年。アンコール王朝の前身・真臘(しんろう)の首都として栄えた古代の都です。
まだ、青年団は誰も行ったことがない。これから行く可能性もほとんどない。
村でのワークショップの後、みんなに提案。「行ってみたい?」
即座にほぼ全員から「行きたい!」
そのなかでただ一人、おずおず手を挙げた子が。「私は行けない・・・。」 理由は車酔い。
「薬もあるし、寝ててもいいし、なんとかするから、とにかく一緒にいこう!」周りのメンバーに促され、しぶしぶながらも、全員で行くことに。
でも、せっかく行くなら、ただ楽しむだけじゃもったいない。
なにかやろう。自分たちが今できる環境ワークショップを、サンボー・プレイ・クックでもやってみよう!
あの遺跡の周りにも若くてがんばっている学生たちがいる。
彼らと一緒に遺跡について、村について、これから先のカンボジアについて、いろいろ話してみたら?
ということで、サンボー・プレイ・クック付近の高校の先生や、遺跡修復に当たっているSambor Prei Kuk Conservation Project の面々に提案して見たところ・・・
それは面白い!ぜひやりましょう! と、早速企画に乗ってくれました。
そして、ついになんと初めての地方遠征。5月14日から16日まで、2泊3日の
「青年交流ワークショップ@サンボー・プレイ・クック」が決まりました!!
プログラムの中身はこちら(英語)↓
気が付いたら、なんだか盛りだくさん。気軽なご褒美のはずが、さらなるハードルをみんなに課すことになったかも・・・?!
でも、普段の生活の中では、なかなか得られない機会。
同じ世代の、違う地域の若者同士が出会い、遺跡や環境や自分たちの未来の話をする。
出発はいよいよ明日。
迎えるサンボー・プレイ・クック側の若者たちも準備は整ったようす。
さて、2日間と半分、どんなことが起こるか、楽しみです。
(ま)
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