スースダイ!インターンの中岡です。
今回は先日1月21日に行われたバイヨン中学校の運動会についてレポートしたいと思います!
運動会のスタートは朝3時からです。
まだ真っ暗な中、生徒の保護者たちが自主的に集まり、炊き出しのお粥を準備してくれました。
この炊き出しに使われているお米も生徒の親たちが寄付してくれたお米です。
そうした寄付はお米だけではありません。
水やジュース、お金、またそうした「モノ」がない家庭からはトラックの貸し出しなどを行なってくれました。
「地域が学校を支える」、本当の学校のあるべき姿を感じることができました。
生徒たちは5:00~からの登校です。
お粥をたっぷり食べて腹ごしらえをします。
いつもは朝ごはんを食べてこない/食べれない生徒が多いですが、この日は運動会。
120%の力を出すためには朝ごはんは欠かせません。
この日は幸運にも天気は曇り。もし日差しが出ていたら倒れる生徒が続出したことでしょう。
運動会はずっと練習して来た入場行進から始まります。
みんなお揃いのユニフォームを着て堂々と歩いている姿はとてもかっこよかったです。
次は、校長先生やJST代表のチアさん、そして週教育局の副局長のお話です。
途中でマイクのトラブルや、日本語訳などに時間を取られ、この時点で約1時間遅れ。
会場ではこの後どうなるんだ、といった不安な空気も流れました。
しかし、ここから立ち直ることができるのがバイヨン中学校の強みです。
同じくずっと練習してきたラジオ体操を掛け声とともにこなし、
カンボジアの伝統芸能であるココナッツダンスの可愛い動きを見せてくれました。
競技では、係のテキパキとした動き、リーダーとなっている三年生の指示でパッと動き出す一・二年生。気づけばすぐに1時間の遅れを取り戻していました。
これにはオアシスの先生方も感服され、生徒たちの自主性とテキパキとした動きを褒められていました。
種目は日本でもおなじみの100m競争や、
200m競争から始まります。
はじめの方には保護者参加の4人5脚もあり、難しそうに走ったり、転ぶ姿に会場が笑いに包まれました。
そのほかの競技もカンボジア風にアレンジされた
玉入れ(ピンポン球)や
ムカデ競争
コーン倒し
リレーや
男子による棒引きも行われ、会場が歓声に包まれていました。
競技の最後はもちろん綱引きです。
赤チームと青チームはこの試合に勝てば優勝、、、!
気合も入ります。
生徒の試合の後には保護者や日本からの支援者も入り混じった綱引き!
こちらは適当にチーム分けしていましたが、なかなか勝負の決まらないいい試合でした。
綱引きが終わると、生徒たちは一旦観覧席へ。
次に、運動会を仕切るのんちゃんの掛け声で一斉にグラウンドに入っていきます。
「何が始まるんだ!!!!」と会場がざわざわ、、
すると、「 I ♡ U 」の人文字が突如グラウンドに。
(写真は練習時のものです)
完成後、ある音楽が流れ始めました。
「We are Khmer」(歌詞はクメール語)という歌です。
実はこれ、2017年のサンボープレイクックの世界遺産登録に合わせて作られた歌だそうです。
内容は、クメールの偉大さ、遺跡の保存など、カンボジア人よ、立ち上がれ!といった内容だそうです。(公式な英訳や日本語訳がないので、カンボジア人への聞き取りで内容把握しました。)
その後、「サラヴァン」と呼ばれるカンボジアの伝統的なダンスを生徒、先生、カンボジア人、そして日本からの参加者全員で踊りました。
運動会を締めるのはのいちゃんからのメッセージです。
こちらも後日JSTから動画や文章で公表したいと思います。
さて、最後に表彰式です。
今年の優勝は青チーム。最後の綱引きで勝ったのが大きかったようです。
優勝チームにはトロフィーが贈呈されます。
それ以外の順位のチームにもトロフィーやメダルの授与がありました。
生徒の中には悔しそうに顔を歪める子や勝って嬉しそうに笑みを浮かべる子供もいました。
もちろん勝ち負けはとても大切です。
けれど、この運動会を通じて生徒たちは勝ち負けより大切なものを得たのではないでしょうか。
運動会のメッセージでのんちゃんがこんな言葉を残してくれていました。
“There are many kind of games that are fun and help kids to built their confidence and teamwork”
「運動会には子供達の自信やチームワークを成長させてくれるものがたくさんある」
彼らは勝ちたい一心に、みんなと協力し合い、話し合い、ルールを守り、勝った時の喜び・負けた時の悔しさや全員で分かち合い、そして運動会を成功させた。という自信を持つことができたのではないでしょうか。
来年の運動会はどんな運動会になるのでしょうか。
もう楽しみで待ちきれません。
来年の運動会への皆さんのご参加を心からお待ちしております!
コメント