こんにちは!
今回もNPO法人オアシスの活動について報告します。
今回私が同行したのは、オアシスの清水先生による音楽の授業です。
カンボジアでは音楽の授業があまり普及していません。
ここ、バイヨン中学校でも半年前からオアシスの清水先生とインターン生が始めたばかりです。
今回は、前任のインターン生が教えていた生徒たちを含む三クラス。
一クラスずつ授業をおこないました。
彼らにとっては久しぶりの、本格的な音楽授業のはじまりです!
「音楽は二つの要素でできています。」と清水先生。
「一つ目は、リズムです。」
ということで、まずはリズムの練習からです!
先生が最初に手を叩き、生徒がそれを真似します。
最初は簡単だったのでうまくできていたのですが、だんだん難しくなってくると…
清水先生「パン、パン、パパパパパン」
生徒たち「パン、パン、パパパン…」
若干ずれてしまいました。
気を取り直して…
次のリズム練習は、
「tan un tan un tan tan tan un」と「un tan un tan un tan tan un」。
“tan”のときに手をたたきます。
清水先生のよると、日本人は下の拍のほうがリズムがとりやすいのに対し、
クメール人は上の拍のほうがリズムがとれるのだそうです。
上のリズムと下のリズムをみんなで合奏しました。
最後にはきっちりそろいました!
「リズムがそろうと気持ちがいいですね。」と清水先生。
リズムの大切さ、みんなわかってくれたかな。
リズムの練習が終わったので、音楽の二つ目の要素について。
「音楽を作る要素の二つ目は、音の高さです。」と清水先生。
鍵盤の表を使って、音に高さがあるとはどういうことか、清水先生が説明します。
全部同じ音の高さだった音楽は成り立ちませんよね。
高くなったり低くなったりするので曲が生まれます。
当たり前のことなのですが、今まで意識したことがなかったため、私もハッとさせられました。
生徒たちも納得していた模様。
音に高さがあることについて分かったところでピアニカの登場です。
練習する曲は、アラピヤ。
カンボジアの国民的ソングで、クメール人ならだれもが知っています。
今回は曲の前半部分を練習しました。
上手に演奏できる子、できない子、様々でしたが、清水先生が熱心にご指導なさり、
まだ発展途中ではあったものの、目標部分まで演奏できました。
曲を演奏できた達成感を、生徒たちは感じることができたのではないかと思います。
清水先生、大変お疲れさまでした。そして素敵な授業を見せていただきありがとうございました。
最後になりましたが、
カンボジアには楽譜があまりありません。
伝統音楽には楽譜を作る習慣がなかったこともありますが、
ポルポト時代の文化破壊で音楽が否定されてしまった影響も少なからずあると思います。
このような歴史を二度と繰り返さないためにも、バイヨン中の子どもたちには、音楽に親しみ、そして文化を愛しむ心を育んでいってほしいと願うばかりです。
仲尾
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