メイン道路にはホテルが立ち並び、町の中心部は外国人観光客でにぎわいを見せていますが、一歩町から外へ出ると、自給自足に頼るしかない農村地帯が続きます。しかも、シェムリアップ州の土地は痩せているため、農業、特に畑作には向かないとされ、農民の生活はかなり厳しい状況です。カンボジア21の州のうち、貧困の度合が、シェムリアップは2~3番目ということからみても、町から離れた地域の、都市部との格差が想像できるのではないでしょうか。
今日は、そんなシェムリアップ州の典型的な農村地帯にあるTrakiet小学校(シェムリアップから西へ35km)に、愛知県幸田町から寄贈された教育教材や学校設備をお届けに行ってきました。
幸田町は、「EXPO 2005 愛知万博一市町村一国フレンドシップ事業」において、カンボジアとパートナーとなり、積極的な交流を図っている町ですが、幸田町がカンボジアとパートナーを組むことになったそもそものきっかけは、JSTのサポーターとなってくださっている幸田町在住の山本石産(株)・山本専務のお父様が、日本国政府アンコール救済チーム(JSA)の石工指導者として、1994年からカンボジアでご活躍されていたことでした。
(山本石産は、幸田町にアンコール・ミュージアムも建設、運営しています!
http://www.yrp-net.com/museum/)
そして、去年、幸田町にある幸田ライオンズクラブから、Trakiet小学校の校舎5教室を寄付するという話が持ち上がったことから、町としてもTrakiet小学校に学校教材を寄付しよう、ということになり、JSTは、そのお手伝いをさせていただいたのです。
これは、去年の10月に、Trakiet小学校に下見に行ってきたときの写真です。
木造の校舎もありましたが、それだけでは足らず、こんな仮設の小屋を使って、子供たちは勉強していました。
ちょうど雨期の終わり、一年中で一番雨の多い時期だったので、学校の周りはぬかるんで歩けないほど。教室の中にも容易に雨がふきこんでくるという、日本では考えられない状況に、子供たちはおかれていました。
その後、1月にも、JSTコアメンバーは山本専務と学校を訪問し、
そして今回、校長先生はじめ、先生、生徒一同が待ち望んでいた教育教材と学校設備をトラックに乗せて、Trakiet小学校へ。
その地域には電気が通っていないので、まずはジェネレーター、そして照明器具。
マイクとスピーカーセットの他には、アルミ製の棚に書籍、文房具、スポーツ用品、などなど。
山のように届いた幸田町からの贈り物に、子供たちは大感激!
電気器具の接続方法については、JSTコアメンバーで、JSA(日本国政府アンコール遺跡救済チーム)エキスパートのモニーが大活躍。
Trakiet小学校と幸田町とは、今後もさまざまな交流が計画されているようです。
実現が待ち遠しいですね!
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