構造物について

インターン生-奥

インターン生として活動させて頂いております富山大学の奥です。

 前回のブログで紹介しました積石の構造物に関して、少しずつ理解が深まってきました。
[東参道テラス入口から撮影]
 写真中央の少し上、作業員の方が立っているところがその構造物になります。これは、写真右側から広がる敷石に続くものと思われます。おそらく外壁とそれに伴う舗道状のものではないかと考えています。そして、調査の結果、下の写真のようにこの2つは途切れていることがわかりました。
[東から撮影]
 東参道テラス北側の同一遺構では、目視ではありますがこの2つがつながっていることを確認できますので、後世に何らかの理由でこの部分が取り除かれた可能性を考えることができます。ではその理由とは何か。謎は深まるばかりですね。
 実は、この辺りはフランス極東学院(EFEO)が80年ほど前に発掘調査を行っていたこともわかっており、その埋戻しの地層を確認することにも努めています。わずかではありますがこれ程前の調査記録が残っているということに本当に驚きました。
 そして、積石の構造物は外壁と舗道にわかれています。
20140304-1.JPG
[西から撮影]
 写真の構造物左半分が外壁、右半分が舗道であると考えています。これらは写真手前で直角に曲がり右方向(南)に伸びると考えられるのですが、調査の結果、外壁は先ほどと同じようにその屈曲部が途切れていることがわかっています。
20140304-2.JPG
[北西から撮影]
 舗道は一部取り除かれてはいるものの、構造物とのつながりを確認できます。
 テラス北側の同一遺構では途切れが見当たらないため、これが何を意味するのか調べないといけません。門を建てる際に取り除かれたということも一つの可能性として考えています。
 このように非常に複雑な構造となっていますが、次は断面図作成の後に土層確認用の畔を取り除き、全体像を確実に把握していきたいと思っています。

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