さてさて、サンボーから帰ってきた私は、
早速クラウ村で第二段階調査を開始しました。
日曜日は、休日のため家にいた、
遺跡修復チーム作業員の方6人にインタビューさせていただくことができました!
(JASA5人、インド修復チーム1人)
遺跡修復チームの作業員は比較的高収入が得られるため、
村の中では人気の高い職業です。
彼らは日本人、カンボジア人エキスパートの指示を受けながら、
寺院の修復に使われる石を切ったり、運んだりする作業をしています。
また中には像を彫るなどの特別な技術を身につけている人もいます。
インタビューの中で一番驚いたのは、6人中4人が、
「自分の子供達の世代に寺院を引き継いでいける」
「他の人にきれいな寺院を見せることができる」
と、遺跡修復の仕事のやりがいを自分なりにはっきりと語ってくれたこと。
もちろん安定した高収入があるからこそなのだとは思いますが、
こういった共通認識が村の作業員の皆さんにも浸透していることは良いことではないでしょうか。
ただ同時に気になったのは、6人全員が、
自分が関わっている遺跡の歴史や学術的価値をまったく知らないということ。
彫刻製作の技術を持っている作業員の方も、
「自分は像を彫っているけれど、その像にどんな意味がこめられているかまでは知らない」
とおっしゃっていたのが印象的でした。
しかし6人全員が、時間と機会さえあれば
もっと遺跡のことを知りたいと思っているのもまた事実です。
作業員の方の多くは、子育て中のお父さんたちです。
ちょっと大げさかもしれないですが、
作業員の方が自分たちの行っている仕事の価値をより深く理解し、
強いやりがいをもって修復に関わる姿を子供達に見せることができれば、
また村と遺跡の距離は縮まっていくのではないかなあ・・・と思う今日この頃です!
ひらた
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