皆様、お久しぶりです。
元インターン生の平田です。
3週間ほど前に無事インターンを終え、日本に帰国しました。
はやく最後の日記を書かなくては・・・
と思っていたのですが、ばたばたしていて遅くなってしまいました。
申し訳ありません。お待たせいたしました。
今日は最終日の成果発表会の様子を書きたいと思います!
発表会には、オフィスの方々に加え、クラウ村青年団の皆さんも来てくださいました。
予想外の人数の多さに、ド緊張の私。
チア代表に通訳をしていただきながら、
この一ヶ月間で調査したこと、気づいたことを自分なりにまとめ、発表させていただきました。
ブログでも書いてきたように、今回の調査は大きく二段階に分けられます。
第一段階調査では、村の職業の全体像を把握するため、53家族にアンケート調査を行いました。
ここでわかったことは以下のとおり。
・村の家族の約6割が農業を行っている。
・ただし、水田面積の狭さと収穫量の少なさから、
農業のみで生計を立てることができる家族は皆無であり、
皆その他の(現金収入を得られる)職業と両立している。
・APSARA作業員として働いている人が最も多く、
遺跡修復作業員、土産物販売、村の自営店と続く。
→村の家族のうち約7割が、遺跡関連の仕事によって収入を得ている!
第二段階調査では、遺跡修復作業員を中心に対象を絞り、ディープインタビューを行いました。
(具体的には、
遺跡修復作業員6名、APSARA作業員2名、建設作業員2名)
ここで気づいたこと・感じたことは以下のとおり。
・遺跡修復作業員は、高収入であり、
仕事場が村に近く、終業時間が早いことから農業との両立が比較的容易である。
→村では人気の職業
・ただしプロジェクトが終了すると職を失う可能性がある。
・遺跡修復作業員は、
自らの仕事に対して
「次世代に美しい建物を受け継いでいくことが出来る」
「世界に人々に寺院を見せることが出来る」
といった自分なりの明確なやりがいを持っている。
→これは他の職業には見られなかった語りである!
・しかし自分の子供たちに、こうしたやりがいや具体的な仕事内容を
話したり、伝えたりする機会は皆無。
・また学習意欲はあるにもかかわらず、遺跡に関する歴史等の知識は持っていない。
今回の調査で、私は遺跡が村の人々の生活に欠かせない場となっている一方、必ずしも彼らがその保存の重要性や歴史的価値について深く考える機会をもっていない(また、その余裕がない)ということを痛感しました。
村の一員であり、村のほかの人々にとっても身近な存在である遺跡修復作業員が、自分達が修復する遺跡に対する理解を深め、そのやりがいや仕事内容を伝えていく機会を設けることができれば、村全体の意識向上の一つのきっかけになるのではないかな・・・と考えたりしています。
偶然JSTのホームページを発見したことからはじまった今回のインターンですが、
受け入れてくださったJSTの皆様、
オフィスの皆様、
通訳をしてくださったソピー先生、チァット先生をはじめとするクラウ村の皆様、
インターン中でお会いした全ての皆様に感謝の気持ちで一杯です。
この経験を無駄にしないように、これからも自分なりの文化財とのかかわり方を模索していきたいと思います。
本当に本当にありがとうございました!
ひらた
コメント
平田さんの調査は僕にも勉強になりました。
レポートか論文になったら是非見せてください。
お久しぶりです。
コメントありがとうございました。
報告書作ったので、
また送りますね!