教育問題を肌で感じて…

バイヨン中学校2015-2016年

こんにちは。

JSTインターン生の増原です。
今回は、バイヨン中学校周辺にある、5つの小学校で、生徒数調査を致しましたので、その結果について皆さんにお知らせしたいと思います。
バイヨン中学校周辺には、Norkor Krau(=Angkor Krau)小学校、Kork Beng小学校、Kork Tnaot小学校、Kork Krel小学校、Prasat Cha小学校があります。
それらの小学校で我々が調査したのは、2010~2016年の6年間の1年生から6年生までの男女生徒数、クラス数、そして教師の数です。
バイヨン中学校の生徒は、これらの小学校を卒業して、中学校に入学してくるわけですが、
今回、生徒数調査をする中で、様々なことに気がつきました。
まずは、このグラフをご覧ください。
こちらは、2010年-2011年度(カンボジアの学校は10月始業ですので、学校年度はこのように記載します)に入学した1年生が、2015年-2016年度(今年度です)に6年生になるまでの人数変化を表しています。(横軸:学年度、縦軸:生徒数)
(Kork Tnaot小学校データ)
(Kork Beng小学校データ)
これらのグラフから分かることは2つあります。
まず、一つ目は
「小学校を卒業するまでに、約半分の生徒が退学しているということ。」
たとえば、Kork Tnaot小学校では、2010~2011年度に1年生だった生徒が、82人でしたが、彼らが6年生になる頃には43人に減ってしまいました。
また、Kork Bengt小学校では、64人だった小学校1年生が6年後には、21人となってしまいました。
これらの原因は、
「家からの距離が遠く、通いづらいから」
「家計が貧しいから」
「お家のお手伝いや、お仕事をしなければならないから」
「親自身が教育に関心がないから」
などが挙げられると思われます。
日本と同じ6,3,3制、で初めの9年間を義務教育としているカンボジアですが、実際は、十分に教育を受けられない子ども達が数多くいるのです。
そして、2つ目は
「留年をしてしまう生徒がいること。」
グラフを見てもわかるように、Kork Thaot小学校では、69名だった小学校2年生が、翌年になると、人数が12人増え、81名となっています。
Kork Beng小学校も同様に、64人だった小学校1年生が、翌年には一人増え、65人に。
日本で考えると、不思議に思うかもしれませんが、カンボジアでは留年が普通に行われているため、進級できなかった生徒がいたということになります。
また、先生や、教室の数などを調査する中で、気づいたこともありました。
それは、
「教育を受けられる体制がまだまだ整っていないこと。」
教員の数や教室の数が少なく、一クラス50人以上の生徒がいる学校もあります。
(バイヨン中学校1年生も、現在、1クラス60人以上です)
カンボジアでは、午前と午後の2部制をとっているのも、教員不足が原因。
ポル・ポト政権によって教師をはじめあらゆる知識人が虐殺された過去が今もなお、こうして子ども達に影響を与えているのです。
私は、こちらに来て、子ども達の笑顔や暮らしを見ながら、貧困や途上国と言われるカンボジアから、「豊かさ」を感じることが多くありました。
しかし、こういった教育問題を目の当たりにしたとき、私は教育の重要性を改めて感じ、まだまだ教育支援は必要だ思いました。
さて次に、2015年~2016年度の5つの学校の生徒数集計データ(下表)を見てください。
もし現在の小学6年生が全員中学進学するとなると、来年には、バイヨン中学校には186人の中学1年生が入学してくることになります。
そして、今後、もし5つの小学校での退学者数が減少していき(これは、この地域にバイヨン中学校をつくった目的の一つです!)、仮に小学校1年生に入学した子供がすべて中学校へ行くようになったとしたら、
350人×3学年で、1000人以上の生徒がバイヨン中学校に通うことになります!
バイヨン中学校も、これから教師や教室、トイレの数において、考えていかなければならないことが、まだまだありそうです。
子ども達が、きちんと教育を受けられる環境を提供できるように、微力ではありますが私たちインターン生もできる限り協力していきたいと思います。
増原早紀

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