始業式と卒業式~NyoNyum連載34回目~

小出陽子のNyoNyum連載エッセイ「シェムリアップMoi Moiライフ」

カンボジア生活情報誌NyoNyum91号(2017年10月/11月号)に掲載された小出陽子のエッセイです。

昨年8月に行われた、バイヨン中学校第二期生卒業式の様子を中心に書きました。
日本とは全く違う卒業式の様子、ぜひご覧ください!

 
バイヨン中学校の卒業式の様子です。普段は全員制服なのですが、この日に限ってなぜか、皆、私服でした。カンボジアと日本では制服と私服のとらえ方が違うのでしょうか、もしくは卒業式自体の概念が違うのでしょうか・・・、気になるところです。
在校生代表として、中学1年生のノンちゃんがスピーチしました。日本のように、卒業生に贈るお祝いの言葉はほとんどなく、自分がいかにして勉強ができるようになったか(実際、ノンちゃんは学年トップの成績で、何事にも「超」が付くほど積極的です)を話していたことがとても印象的でした。
スピーチの内容にも驚かされましたが、こんな風に自分の能力をアピールしていると、日本ではすぐにいじめの対象にされるのではと、そちらの方も心配してしまいました(私自身が、もう20年近く日本から離れているので、入ってくる日本の情報自体がかなり濃縮されたものになっているのかもしれませんが・・・)。
ただし、物心ついたときから小乗仏教の教えを規範としているカンボジアの農村部では、いじめそのものがありません。だから、何でもできるノンちゃんは、誰からも尊敬され、一目置かれる存在となっています。
式典には出席せず、昼食の準備をする生徒たち。沢山のお料理をつくっていました。
式典後に、生徒たちが作った料理を食べに来られた隣の中学校の先生、バイヨン中学校学区の小学校の先生、5つの村の村長さんたちです。
私自身、初めて参加したカンボジアの卒業式ですが、日本との考え方の違いからか、多くのなぞが残った式典でした。

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